この記事は中小企業のAI導入の始め方の各論です。AIで議事録を作る考え方の全体はAI議事録の作り方で扱い、この記事ではMicrosoft Teamsの会議での手順に絞ります。

Teams Copilotで議事録を作る方法:文字起こしをオンにして、会議後に頼む

Teams Copilotで議事録を作るには、会議中に文字起こしをオンにしておき、会議後に会議チャットのCopilotへ「決定事項と宿題をまとめて」と頼みます 。Copilotは、誰が何を話したかなどの要点を要約し、アクションアイテムを提案します(Microsoft サポート「Teams で Microsoft Copilot を使用して会議に追いつく」、2026-10-11取得)。

Copilot自体は文字起こしがなくても会議中に使えます。ただし、会議の内容について質問したり、会議後に会話の履歴を見たりするには、会議中に文字起こしをオンにする必要があります。議事録を作るなら、文字起こしは必ずオンにします。

Teams Copilotの議事録を使う条件は?ライセンスと設定

Teams会議のCopilotを使うには、Microsoft 365の法人向けプランに加えて、Copilotのアドオンライセンスが必要です。現在の公式ページでは、このライセンスを「Microsoft Copilot」ライセンスと書いています。

条件 内容 確かめる人
前提のプラン Microsoft 365 Business Basic・Business Standard などの法人向けプラン 管理者
Copilotのライセンス アドオンとして追加し、使う人に割り当てる 管理者
文字起こしの許可 組織のポリシーで文字起こしが無効だと、ボタンが使えない 管理者
会議のCopilot設定 会議オプションの「Copilot およびその他の AI」 会議の開催者

ライセンスの前提プランはMicrosoft Learn「Microsoft Copilot のライセンス オプション」、会議での前提条件はMicrosoft Learn「Teams の会議やイベントで Microsoft Copilot を管理する」に書かれています(2026-10-11取得)。

法人向けプランに含まれる「Copilot Chat」は、Copilotのライセンスがなくても使えるチャットで、主にWebの情報を調べて答えます(Microsoft Learn「Microsoft Copilot Chat の概要」、2026-10-11取得)。Teams会議の議事録を任せる機能とは別のものです。

Copilotの議事録作成の手順は?会議前・会議中・会議後

Teams Copilotで議事録を作る順番。会議前に設定を確かめる、会議中に文字起こしを始める、会議後に型で頼む
会議後にCopilotへ質問するには、会議中の文字起こしが必要です。
  1. 会議前:会議オプションを確かめる:開催者が予定表の会議を開き、「Copilot およびその他の AI」が「会議中および会議後」になっているかを見ます。出席者には、文字起こしとAIで議事録を作ることを招待文で伝えます
  2. 会議中:文字起こしを始める:会議コントロールの[その他のアクション]→[レコーディングと文字起こし]→[文字起こしの開始]を選び、全員が話している言語を確かめて[確認]を押します
  3. 会議中:途中経過を聞く:「ここまでの決定事項は」「意見が分かれている点は」と聞くと、その場で確かめられます。Copilotとの会話は、ほかの参加者には見えません
  4. 会議後:会議チャットか[要約]タブでCopilotを開く:次の節のプロンプトで、議事録の型にまとめさせます
  5. 会議後:人が確かめてから共有する:宿題の担当と期限、数字を文字起こしと照らし合わせてから、出席者に送ります

文字起こしの手順と言語の選び方はMicrosoft サポート「Microsoft Teams 会議でライブ トランスクリプトを開始、停止、ダウンロードする」に沿っています(2026-10-11取得)。話している言語の一覧には「日本語(日本)」があります。

Copilotで議事録を作るプロンプトは?そのまま使える指示

会議後に会議チャットのCopilotを開き、次の指示を貼ります。型は議事録の書き方と同じです。

この会議の議事録を日本語で作ってください。
次の順番で書いてください。
1. 決定事項(決まったことだけ。1行に1つ)
2. 宿題(担当・やること・期限の表)
3. 保留(結論が出ずに持ち越した論点)
4. 議題ごとの要点(3行以内)
会議で話されていない内容は書かないでください。
担当や期限が話されていないものは「未定」と書いてください。

最後の2行で、AIが担当や期限を推測で埋めるのを防ぎます。応答が長くなると[Word で開く]が表示され、そのままWordの文書にできます。社内の書式にそろえるなら、議事録のテンプレートの見出しを指示に入れます。

「会議中のみ」設定とは?文字起こしを残さない使い方

会議の開催者は、Copilotの使い方を3つから選べます(Microsoft サポート「Teams で Microsoft Copilot を使用して会議に追いつく」、2026-10-11取得)。

設定 文字起こし 会議後に使えるか
会議中および会議後 必要。止めるとCopilotも止まる 使える。議事録づくりはこの設定
会議中のみ 不要 文字起こしをしなかった部分と、Copilotとの会話は残らない
オフ 録画も文字起こしもできない 会議チャットの情報だけで使える
会議のCopilot設定の違い。会議中および会議後、会議中のみ、オフ
議事録を残す会議は「会議中および会議後」を選びます。

人事の面談など、記録を残したくない会議は「会議中のみ」が向いています。ただし、組織の保持ポリシーによっては、会議中のCopilotへの質問と応答がコンプライアンスの目的で保持される場合があります(Microsoft Learn「Teams の会議やイベントで Microsoft Copilot を管理する」、2026-10-11取得)。

Teams Copilotの議事録で注意することは?

データの扱いについて、Microsoftは、プロンプト・応答・組織のデータは基盤となる大規模言語モデルの学習に使われず、Copilotは使う人が閲覧できる組織のデータだけを表示するとしています(Microsoft Learn「Microsoft Copilot のデータ、プライバシー、セキュリティ」、2026-10-11取得)。社内で入れてよい情報の線引きは生成AIガイドラインの作り方で決めておきます。

よくある質問

Teams Copilotの議事録は日本語に対応していますか

対応しています。Teamsの会議のCopilotは、英語・スペイン語・日本語・フランス語・ドイツ語・ポルトガル語・イタリア語・簡体字中国語に対応しています(Microsoft サポート「Microsoft Teams の Copilot についてよく寄せられる質問」、2026-10-11取得)。文字起こしを始めるときは、会議で話している言語に「日本語(日本)」を選びます。

インテリジェント要約とCopilotは何が違いますか

インテリジェント要約は、会議後の[要約]タブにAIのメモやフォローアップのタスクを表示する機能です。Teams Premiumのアドオンに含まれ、Copilotのライセンスにも含まれます。Copilotは、それに加えて会議中や会議後に質問して、自分の欲しい形にまとめさせられます。

Copilotのライセンスがない社員は、議事録をどう受け取りますか

ライセンスを持つ人が議事録を作り、確かめたうえで会議チャットやメールで共有します。全員分のライセンスを用意する前に、定例会議の担当者1人で試し、時間がどれだけ減るかを見てから広げるのが確実です。録音ファイルから作る方法はNotebookLMで議事録を作る方法でも紹介しています。

議事録づくりにかかる時間を、AIでどれだけ減らせますか

会議の数と、今の書き方で変わります。CoadexのAI活用セルフ診断で「社内の作業・AI活用」を選び、議事録にかけている時間を入れると、AIで減らせる時間の目安が出ます。

出典・参考資料