この記事は中小企業のAI導入の始め方の各論です。Microsoft 365を使っていて、CopilotとChatGPTのどちらを社内で使うか迷っている会社に向けて書いています。

CopilotとChatGPTの違いは?Officeの中で社内データを使えるか

CopilotとChatGPTの違いは、Microsoft 365のWord・Excel・Outlook・Teamsの中で、社内のメールや文書を使って答えられるかどうか です。文章の作成・要約・調べものといった基本の仕事は、どちらでもこなせます。

項目 Copilot(Microsoft) ChatGPT(OpenAI)
提供元 Microsoft OpenAI
使う場所 Word・Excel・PowerPoint・Outlook・Teams の中と、専用のチャット画面 専用のチャット画面とアプリ
社内データ 有料版は、メール・会議・予定表・文書をもとに答える 社内ツールとつないだ範囲で使う
無料で使える範囲 対象の Microsoft 365 ライセンスに Copilot Chat が含まれる 個人向けの無料版がある
会社向けの最低人数 有料版の中小企業向けは最大300ユーザー Business は2名から

Microsoft は、Copilot Chat は対象の Microsoft 365 ライセンスに含まれ、使うのに有料の Copilot ライセンスは必要ないと説明しています(Microsoft Learn「Microsoft Copilot Chat の概要」、2026-10-16取得)。なお Microsoft は製品名を変えており、Microsoft 365 Copilot は Microsoft Copilot に、Microsoft 365 Copilot Chat は Microsoft Copilot Chat になったと案内しています。料金ページには旧名が残っているため、この記事では両方の名前を使います。

Copilotには何がある?無料のCopilot Chatと有料版の違い

会社で使う Copilot には、無料の Copilot Chat と、有料の Microsoft 365 Copilot の2つがあります。違いは、社内のデータをどこまで使うかです。

Copilotの2つの種類。無料のCopilot Chatと有料のMicrosoft 365 Copilot
まず無料のCopilot Chatで試し、Officeの中で使いたい人だけ有料版にします。
項目 Copilot Chat(無料) Microsoft 365 Copilot(有料)
答えのもと Web と、自分で渡した内容 上に加えて、組織のメール・会議・予定表・文書
Word・Excel・PowerPoint の中 使えない場合がある(テナントの設定による) 使える
入力の保護 エンタープライズデータ保護の対象 エンタープライズデータ保護の対象

有料版の強みは、Teams の会議の内容や、共有フォルダの文書をもとに答えられることです。会議の議事録を Teams の中で作る手順は、Teams Copilotで議事録を作る方法にまとめています。

CopilotとChatGPTの料金の違い

公式ページに表示されている、会社向けの基本の料金です(2026-10-16取得)。料金は改定やキャンペーンで変わるため、契約前に公式ページで確かめてください。

サービス プラン 1人あたり月額 支払い
Copilot Copilot Chat 対象の Microsoft 365 ライセンスに含まれる —
Copilot Microsoft 365 Copilot Business(追加ライセンス) 3,148円(税別) 年払い
Copilot Microsoft 365 Copilot(大企業向け) 4,497円(税別) 年払い
ChatGPT Business 3,050円 年額課金
ChatGPT Business 3,850円 月額課金

入力したデータは学習に使われるか?どちらも会社向けは使わない

会社向けのプランでは、どちらも入力を初期設定で学習に使いません。

注意したいのは、社員が個人のアカウントで使う場合 です。会社のアカウントでサインインしていない Copilot や、個人向けの ChatGPT は、上の保護の外になります。個人向け ChatGPT の設定はChatGPTに学習させない設定で説明しています。

CopilotとChatGPTはどちらを選ぶか?会社で選ぶ順番

次の順番で、当てはまるところを選びます。

CopilotとChatGPTを選ぶ順番。Copilot Chatで試す、Officeの中で使う人だけ有料版、それ以外はChatGPT
全員に有料版を配る前に、無料の範囲で試します。
  1. Microsoft 365 を使っている:まず無料の Copilot Chat を、会社のアカウントで全員に使ってもらいます。
  2. Teams の会議や社内の文書をもとに答えさせたい人がいる:その人だけ有料の Microsoft 365 Copilot を追加します。
  3. Microsoft 365 を使っていない、または Google Workspace が中心:ChatGPT Business か、Google Workspace なら Gemini を検討します。

Coadexが導入を手伝うときも、Microsoft 365 の会社では Copilot Chat から始めます。追加の費用がかからず、会社のアカウントのまま使えるため、社内のルールを作りやすいからです。Gemini や Claude も含めて比べたい場合はChatGPT・Gemini・Claude比較を参照してください。

両方を使うときに決めておくこと

Copilot と ChatGPT を両方契約する会社もあります。その場合は、ツールごとに使う仕事を分けておかないと、同じ作業を2か所で試すことになります。

入力しない情報の線引きは、生成AIガイドラインの作り方の雛形が使えます。

よくある質問

CopilotはChatGPTと同じAIを使っていますか

Microsoft は、Copilot Chat で GPT-5 などのモデルを使えると説明しています。既定では、質問に合わせて使うモデルが自動で選ばれます。同じ系統のモデルを使っていても、Copilot は Microsoft 365 の中で社内データを使える点が違います。

Microsoft 365を使っていれば、Copilotは無料で使えますか

対象の Microsoft 365 ライセンスには、Copilot Chat が含まれています。Web の情報と自分で渡した内容をもとに答える機能で、追加の費用はかかりません。Word や Excel の中で社内の文書をもとに使うには、有料の Microsoft 365 Copilot が必要です。

CopilotとChatGPT、無料で比べるならどうすればいいですか

会社のアカウントで Copilot Chat に、個人向けの無料版の ChatGPT と同じ依頼をして比べます。ChatGPT の無料版を使うときは、学習に使わない設定に切り替え、社外秘の情報は入れません。

自社にどちらが合うか知りたい

どの業務にどれだけ時間がかかっているかで、合うツールが変わります。AI活用セルフ診断で業務と時間を選ぶと、AIで減らせる時間の目安と進め方が分かります。

出典・参考資料