この記事は中小企業のAI導入の始め方の各論です。AIで議事録を作る考え方の全体はAI議事録の作り方で扱い、この記事ではNotebookLMでの手順に絞ります。

NotebookLMで議事録を作る方法:録音をソースに入れて、型で指示する

NotebookLMで議事録を作るには、会議の録音ファイルをソースに追加し、決定事項・宿題・保留の型で書くよう指示 します。音声はNotebookLMに取り込むときに文字起こしされ、そのテキストがソースとして保存されます(Google「ノートブックの新しいソースを追加または検索する」、2026-10-11取得)。

議事録づくりにNotebookLMが向いている理由は、回答に引用が付くことです。引用を選ぶと、ソースの中の該当箇所に移動して前後の発言を確かめられます(Google「Gemini Notebook でチャットを使用する」、2026-10-11取得)。AIがまとめた内容を、元の発言と照らし合わせる作業が速くなります。

NotebookLMは今「Gemini Notebook」:使い方は変わったのか?

NotebookLMは、2026年7月16日に「Gemini Notebook」へ名前が変わりました。Googleは、既存のリンクや共有したノートブックは自動で転送され、管理者の対応は不要だとしています(Google Workspace Updates「NotebookLM is now Gemini Notebook」、2026-10-11取得)。

名前と画面の表示が変わっただけで、ソースを入れて質問する使い方は同じです。この記事では、検索で使われることの多い「NotebookLM」の名前で説明します。

NotebookLMで議事録を作成する手順は?5つの順番

NotebookLMで議事録を作る順番。録音を用意する、ソースに追加する、型で指示する
AIに任せるのは下書きまでです。宿題の担当と期限は、人が引用で確かめます。
  1. 録音を用意する:ICレコーダー、スマートフォン、会議ツールの録画機能で録ります。録る前に、出席者に録音とAIでの議事録づくりを伝えます
  2. ノートブックを会議ごとか、案件ごとに作る:定例会議なら1冊にまとめると、前回までの議事録も一緒に検索できます
  3. 録音ファイルをソースに追加する:MP3・WAV・M4Aなどの音声や、MP4の動画も入れられます。資料(PDF・スライド)も一緒に入れると、固有名詞の誤りが減ります
  4. 型を指定して議事録を書かせる:次の節のプロンプトを使います
  5. 引用で確かめてから、メモに保存する:宿題の担当と期限、数字は、必ず引用を開いて元の発言と照らします。確かめた回答は「メモに保存」で残せます

追加できる量には上限があります。

項目 上限
1つのソースの量 50万語まで
ファイルのサイズ 200MBまで
1つのノートブックのソース数 50件まで(無料で使う場合)

数字はGoogleのヘルプの表示です(Google「ノートブックの新しいソースを追加または検索する」、2026-10-11取得)。同じヘルプは、発話が入っていない音声は取り込めず、音質が低いと取り込みに失敗することがあるとしています。録音は、話す人の近くに機器を置いて録ります。

有料のプランではソース数やチャットの回数の上限が増えます。上限は変わる場合があると書かれているので、契約前にGoogle「Gemini Notebook をアップグレードする」で確かめてください。

NotebookLMで議事録を作るプロンプトは?そのまま使える指示文

録音をソースに入れたら、チャット欄に次の指示を貼ります。議事録の型は議事録の書き方と同じです。

この会議の文字起こしから、議事録を日本語で作ってください。
次の順番で書いてください。
1. 決定事項(決まったことだけ。1行に1つ)
2. 宿題(担当・やること・期限の表)
3. 保留(結論が出ずに持ち越した論点)
4. 議題ごとの要点(3行以内)
発言の中にない内容は書かないでください。
担当や期限が発言から分からないものは「未定」と書いてください。

「発言の中にない内容は書かない」「分からないものは未定と書く」の2行が大事です。AIが担当や期限を推測で埋めるのを防げます。

定例会議を1冊のノートブックにまとめている場合は、「前回までの宿題のうち、今回の会議で完了と話されたものはどれか」と聞くと、宿題の進み具合をまとめて確かめられます。Word・Excelの書式に流し込むなら、議事録のテンプレートの表の見出しをそのまま指示に入れます。

Google Meetの自動メモとの違いは?使い分けの基準

Googleには、Meetの会議中にメモを自動で作る機能もあります。会議メモはGoogleドキュメントで作られ、主催者のGoogleドライブの「Google Meet」フォルダに保存されます(Google Meet ヘルプ「Google Meet の『自動メモ生成』」、2026-10-11取得)。

Meetの自動メモとNotebookLMの使い分け。Meetの会議はその場で、録音や資料は型どおりに、組み合わせて横断する
Meetで作ったメモをNotebookLMのソースに入れると、何回分もの会議を横断して調べられます。
観点 Meetの自動メモ生成 NotebookLM
向いている会議 Google Meetで行うオンライン会議 対面の会議、Meet以外の会議ツール、過去の録音
入力 会議中の音声(自動) 録音ファイル・資料を自分で追加
出力の形 Googleドキュメントのメモ 指示した型のまとめ。引用付き
使える条件 主催者が対象のWorkspaceエディションかGoogle AIプランに登録 Googleアカウントがあれば無料で始められる
言語 日本語を含む8言語。1つの会議で1言語 音声の取り込みは日本語に対応

Meetの自動メモは、一度に1つの言語にしか対応せず、複数の言語が混ざる会議には対応していません。Meetで会議をしている会社は自動メモを使い、できたドキュメントをNotebookLMのソースに入れて横断して調べる、という組み合わせが手間の少ない使い方です。

会社で使う前に確かめることは?データの扱いと共有の権限

使うアカウントによって、入れたデータの扱いが違います(Google「Gemini Notebook の詳細」、2026-10-11取得)。

取引先の名前や未公開の数字が出る会議は、会社のWorkspaceアカウントで扱う、と決めておきます。入れてよい情報の線引きは生成AIガイドラインの作り方の雛形が使えます。

ノートブックを共有するときは、相手ごとに「閲覧者」か「編集者」を選びます。編集者はソースの追加・削除や、ほかの人への共有もできます。個人のGmailアカウントでは最大50人まで共有でき、Googleグループとは共有できません(Google「Gemini Notebook でノートブックを作成する」、2026-10-11取得)。社外の人を編集者にしないのが基本です。

よくある質問

NotebookLMは議事録づくりに無料で使えますか

使えます。Googleアカウントがあれば無料で始められ、1つのノートブックに50件までソースを入れられます。チャットの回数などにも上限があるので、毎日多くの会議を処理するなら、有料プランの上限をGoogleのヘルプで確かめます。

NotebookLMで話者を分けた議事録は作れますか

Googleのヘルプでは、音声を取り込むと文字起こしされるとだけ書かれていて、話者を分ける機能は案内されていません。誰の発言かを残したい会議は、会議の冒頭で名乗ってから話す、資料に出席者の名前を入れておく、といった工夫をし、宿題の担当は人が確かめます。

TeamsやZoomの会議でもNotebookLMで議事録を作れますか

作れます。会議ツールで録画・録音したファイルをソースに追加すれば、同じ手順で議事録にできます。Teamsの会議でMicrosoft 365を使っているなら、Teams Copilotで議事録を作る方法も比べてください。

議事録づくりにかかる時間を、AIでどれだけ減らせますか

会議の数と、今の書き方で変わります。CoadexのAI活用セルフ診断で「社内の作業・AI活用」を選び、議事録にかけている時間を入れると、AIで減らせる時間の目安が出ます。

出典・参考資料