この記事は中小企業のAI導入の始め方の各論です。Google Workspace や Google アカウントで AI を使い始めた会社で、「NotebookLM と Gemini のどちらを使えばよいか」を決めたい担当者に向けて書いています。

NotebookLMとGeminiの違いは?答えの根拠が違う

NotebookLM と Gemini のいちばんの違いは、答えの根拠です。NotebookLM は自分で入れた資料(ソース)を根拠に答え、Gemini は一般の知識と Google 検索なども使って答えます。

項目 NotebookLM(現 Gemini Notebook) Gemini(Gemini アプリ)
答えの根拠 ノートブックに入れたソース 一般の知識、Google 検索、拡張機能、渡したファイル
向いている仕事 社内資料を読む・まとめる・調べる 下書き、アイデア出し、調べもの全般
答えの確かめ方 答えにソースの引用が付く 出典を自分で開いて確かめる
資料がないとき 使えない(ソースが必要) そのまま使える

Gemini について、Google は「Google 検索や複数の拡張機能のいずれか、最近アップロードされたファイル」などの外部ソースも使って回答を生成すると説明しています(Google「Gemini アプリの概要」、2026-10-19取得)。

NotebookLMとGeminiの違い。答えの根拠、向いている仕事、確かめ方の比較
手元の資料を読むなら NotebookLM、資料がない仕事は Gemini です。

NotebookLMは今「Gemini Notebook」:Geminiと同じものになったのか?

NotebookLM は、2026年7月16日に「Gemini Notebook」へ名前が変わりました。Google は、名前を変えたあとも独立した製品のままで、調べものの道具として続けると説明しています(Google「NotebookLM is now Gemini Notebook」、2026-10-19取得)。

検索では今も「NotebookLM」の名前がよく使われるため、この記事では NotebookLM と書きます。

どう使い分けるか?仕事別の判断基準

迷ったら「その仕事に、根拠にする資料があるか」で決めます。以下は Coadex が導入の相談で使っている目安です。

仕事 使う道具 理由
社内規程・マニュアルへの質問 NotebookLM 答えの根拠を規程の文面に絞れる
会議の録音から議事録 NotebookLM 録音をソースにして要点を抜き出せる
提案資料・報告書の要約 NotebookLM どこに書いてあるかを引用で確かめられる
メールや文章の下書き Gemini 資料がなくても書ける
企画のアイデア出し Gemini 一般の知識を広く使える
業界の動きや言葉を調べる Gemini Google 検索も使って答える

議事録づくりの手順はNotebookLMで議事録を作る方法、資料からスライドを作る手順はNotebookLMのスライド作成で説明しています。

NotebookLMに入れられる資料とは?ソースの種類と上限

NotebookLM には、PDF、Word(docx)、PowerPoint(pptx)、テキスト、CSV、Google ドキュメント・スライド、ウェブの URL、公開されている YouTube の URL、音声ファイルなどを入れられます。無料で使う場合、1つのノートブックに入れられるソースは最大50個です(Google「ノートブックの新しいソースを追加または検索する」、2026-10-19取得)。

有料の Google AI プランや対象の Google Workspace では、ソース数やチャットの回数の上限が上がります。上限は変わることがあるため、契約前にGoogle「Gemini Notebook をアップグレードする」で確かめます。プランの選び方はGeminiの有料プランとGoogle Workspaceで整理しています。

NotebookLMとGeminiを連携させる方法は?

いまは、Gemini アプリの中で NotebookLM のノートブックを使えます。Google の発表では、ノートブックは Gemini アプリと NotebookLM の間で同期され、片方で追加したソースはもう片方にも表示されます(Google「Try notebooks in Gemini」、2026-10-19取得)。

ただし、この発表(2026年4月)の時点では、Gemini アプリのノートブックは Workspace と Education のアカウントでは使えないと注記されていました。会社のアカウントで使えるかは、自社の画面で確かめてください。

NotebookLMとGeminiを組み合わせる順番。資料を入れる、NotebookLMで要点を確かめる、Geminiで下書きする
資料の確認と文章づくりを分けると、根拠のずれを防げます。

組み合わせるときは、次の順番が使いやすい形です(Coadexの勧め方)。

  1. 社内の資料を NotebookLM のノートブックに入れる
  2. NotebookLM で要点を質問し、引用で元の文面を確かめる
  3. 確かめた要点をもとに、Gemini でメールや提案文の下書きを作る

会社で使うとき、データの扱いに違いはあるか?

どちらも、使うアカウントで扱いが変わります。会社の Google Workspace のアカウントでは、2つとも入力した内容が人のレビューや AI の学習に使われません(Google Workspace「生成 AI のプライバシー ハブ」、2026-10-19取得)。

アカウント NotebookLM Gemini アプリ
会社の Workspace アップロード・質問・回答は、人のレビューにも学習にも使われない チャットとファイルは、人のレビューにも、許可なくドメイン外での学習にも使われない
個人の Google アカウント フィードバックを送らない限り学習に使われない 設定によって、人のレビューや改善に使われることがある

個人アカウントの Gemini の設定と、会社で確かめる管理画面の項目はGeminiのセキュリティにまとめています。社外秘の資料を入れるなら、会社の Workspace アカウントで使うと決めておきます。

よくある質問

NotebookLMとGeminiはどちらも無料で使えますか

どちらも Google アカウントがあれば無料で始められます。NotebookLM の無料版は、1つのノートブックにソースを50個まで入れられます。毎日たくさん使う場合は、有料プランの上限を Google のヘルプで確かめます。

Geminiに資料を渡せば、NotebookLMは要りませんか

Gemini にもファイルを渡して質問できます。ただし Gemini は一般の知識や検索も使って答えるため、資料に書いていないことが答えに混ざることがあります。規程や契約書のように「書いてあることだけ」を知りたい場合は、NotebookLM のほうが確かめやすくなります。

NotebookLMはGemini Notebookになって使い方が変わりましたか

名前と画面の表示が変わりましたが、ソースを入れて質問する使い方は同じです。Google によると、既存のノートブックや共有リンクは自動で転送されます。

自社では、どの業務からAIを使うと効果が出やすいですか

業務ごとにかけている時間で変わります。CoadexのAI活用セルフ診断で「社内の作業・AI活用」を選んで答えると、AIで減らせる時間の目安と、最初に試す業務の候補が出ます。

出典・参考資料