この記事は中小企業のAI導入の始め方の各論です。AI導入を何から始めるかは、そちらで整理しています。

Geminiの有料プランは2系統:会社で使うならGoogle Workspaceが基本

Geminiの有料プランは、個人の Google アカウントで契約する「Google AI プラン」(Plus・Pro・Ultra)と、会社のアカウントで使う「Google Workspace」の2系統に分かれます。会社で2人以上が業務に使うなら、入力した内容が人のレビューやモデルの学習に使われない Google Workspace が基本 です。

個人向けの Google AI Pro は、性能や使える量では十分ですが、データの扱いと管理の仕組みが会社向けではありません。違いは次の節の表で確かめます。

Geminiの有料プランの分かれ方。個人向けのGoogle AIプランと会社向けのGoogle Workspace
会社で2人以上が使うなら、Google Workspaceから検討します。

Geminiの有料プランの料金はいくら?個人向けと会社向けの比較表

公式ページに表示されている月額は次のとおりです(Google「Gemini サブスクリプション」「Google One プランと料金」「Google Workspace 料金プラン」、2026-10-05取得)。料金は改定やキャンペーンで変わるため、契約前に公式ページで確かめてください。

プラン 月額 契約するアカウント 位置づけ
無料版 0円 個人 まず触ってみる
Google AI Plus 公式ページで確認(表示がページにより異なる) 個人 無料版より使える量が多い
Google AI Pro 2,900円 個人 無料版の4倍の使用量上限、5TBのストレージ
Google AI Ultra 14,500円から 個人 AI Pro の5倍以上の使用量上限
Workspace Business Starter 800円(1ユーザー、年間プラン、税別) 会社 Gmail の Gemini、Gemini アプリ
Workspace Business Standard 1,600円(同上) 会社 Gmail・ドキュメント・Meet などの Gemini
Workspace Business Plus 2,500円(同上) 会社 Standard の機能をすべて含む上位プラン
Workspace Enterprise 問い合わせ 会社 大規模な組織向け

Workspace の金額は1年契約の「年間プラン」のもので、1ユーザーあたりの月額(税別)です。Business の各プランは最大300人まで使えます。Google AI Plus は、Gemini のページと Google One のページで表示されている金額と容量が違っていたため、この記事では金額を書いていません。

個人向けGeminiとGoogle Workspaceは何が違うのか

違いは性能よりも、入力した内容の扱いと、会社が管理できるかどうかにあります。

項目 個人向け(Google AI プラン) 会社向け(Google Workspace)
人によるレビュー チャットの一部を人のレビュアーが読むことがある 人によってレビューされない
モデルの学習 設定をオフにするまで学習に使われうる 許可なく学習に使われない
利用者の管理 各自が個人で契約する 管理者がユーザーと利用範囲を決める
会話の保存期間 各自が設定する 管理者が3か月・18か月・36か月から決められる

個人向けの Gemini アプリについて、Google は、サービス改善のために人のレビュアーがチャットの一部を読み、レビューされたチャットは最大3年間保持されると説明しています。「アクティビティの保存」をオフにすると、それ以降のチャットは学習に使われませんが、応答や安全のために72時間は保存されます(Google「Gemini アプリのプライバシー ハブ」、2026-10-05取得)。

一方 Google Workspace では、Gemini とのやり取りやアップロードしたファイルが人によってレビューされることも、許可なくドメインの外でモデルの学習に使われることもないとしています(Google「Google Workspace の生成 AI に関するプライバシー ハブ」、2026-10-05取得)。

Geminiを法人で使うならどのプランか?選び方の順番

次の順番で、当てはまるところを選びます。

  1. すでに Google Workspace を使っている:契約中のプランに Gemini が含まれているか、管理コンソールで確かめます。新しい契約は不要なことが多いです。
  2. メールやファイルを Google でまとめたい:Business Starter か Standard。ドキュメントやスプレッドシートの中でも Gemini を使うなら Standard です。
  3. 1人で試すだけ:Google AI Pro。「アクティビティの保存」をオフにし、社外秘の情報は入れません。
  4. 数百人規模で細かな管理が必要:Enterprise を Google か販売代理店に相談します。
Geminiのプランを選ぶ順番。今の契約を確かめる、Workspaceを選ぶ、1人ならAI Pro
すでにGoogle Workspaceを使っているなら、まず今のプランを確かめます。

メールが Microsoft 365 の会社は、Gemini のために Workspace へ乗り換えるより、Copilot や ChatGPT Business と比べるほうが手間が少なく済みます。ChatGPT のプランはChatGPTの有料プラン比較で、3つのサービスの選び方はChatGPT・Gemini・Claude比較で整理しています。

会社で使う前に、Workspaceの管理画面で確かめること

契約しただけでは、誰が何に使えるかが決まりません。管理者が次の3つを確かめます。

入力してはいけない情報の線引きは、生成AIガイドラインの作り方の雛形が使えます。ChatGPT を併用する場合の設定はChatGPTに学習させない設定にまとめています。

有料プランを契約したら、最初に何で試すべきか

毎週くり返している作業を1つ選んで試します。Gmail の返信の下書き、会議メモの要約、ドキュメントの構成づくりなど、人が確かめてから使う作業が向いています。

試す前に、その作業にいま何時間かかっているかを記録しておくと、料金に見合うかを判断できます。いまの作業時間からAIで減らせる時間の目安は、AI活用セルフ診断で出せます。

よくある質問

Geminiの無料版を会社で使ってもいいですか

試しに触る程度なら使えますが、業務の情報を入れる使い方には向きません。個人のアカウントでは、チャットの一部を人のレビュアーが読むことがあると Google が説明しています。業務に使うなら、会社のアカウントで使える Google Workspace にします。

Google AI Proを会社の経費で契約すれば法人利用になりますか

なりません。Google AI Pro は個人の Google アカウントで契約するプランで、データの扱いも個人向けのままです。会社として管理したい場合は、Google Workspace のアカウントで Gemini を使います。

Google Workspaceの年間プランと月払いはどちらがいいですか

年間プランは1年契約で、公式ページでは月払いより16%お得と案内されています。使う人数が決まっていない段階では月払いで始め、人数が固まってから年間プランにする方法があります。

自社でAIを使うと、どれくらい時間が減るか知りたい

業務にかかっている時間から、AIで減らせる時間の目安を出せます。AI活用セルフ診断で業務と時間を選ぶと、効果の目安と進め方が分かります。

出典・参考資料