この記事は中小企業のAI導入の始め方の各論です。Gemini で提案資料や社内の報告資料を作りたい社員と、使い方をそろえたい担当者に向けて書いています。

Geminiでスライドを作成する方法は?Canvasで下書きし、Googleスライドで仕上げる

Gemini でスライドを作る場所は2つあります。まとまった枚数の下書きは Gemini アプリの Canvas で作り、Google スライドに書き出して仕上げます。 Google スライドの中の Gemini は、1枚ずつ足す、画像を作るといった仕上げに向いています。

場所 できること 使う条件(公式の表示)
Gemini アプリの Canvas テーマと画像の入ったスライド一式を作り、Google スライドに書き出す Google AI プランなしの欄にも Canvas とスライドの生成に印がある
Google スライドのサイドパネル 画像の作成、資料の要約。スライドの生成はヘルプで英語のみ 対象の Google Workspace プランか Google AI プランが必要

条件は、Gemini アプリの使用量上限の表(Gemini アプリ ヘルプ「Google AI のサブスクリプション プランに応じた Gemini アプリの使用量上限とアップグレード」)と、ドキュメント エディタ ヘルプ「Gemini in Google スライドを活用する」で確かめました(どちらも2026-10-20取得)。回数の上限はプランで変わります。

Google スライドの中でスライドを1枚ずつ作る機能と、1つのプロンプトで資料一式を作る機能は、ヘルプでは「パソコンでのみ英語で利用できる」とされています(ドキュメント エディタ ヘルプ「Gemini in Google スライドでスライドを生成する」、2026-10-20取得)。日本語で一式の下書きを作るなら、Canvas から始めるのが確実です。

GeminiのCanvasでスライドを作る手順:4つの順番

Google は、Gemini アプリの Canvas でテーマと画像の入ったスライドを作り、Google スライドに直接書き出せると発表しています。営業資料や商品資料を読み込ませて、提案資料の初稿を作る使い方が例に挙がっています(Google Workspace Updates「Generate presentations in the Gemini app」、2026-10-20取得)。

  1. gemini.google.com にログインし、入力欄のツールから[Canvas]を選ぶ
  2. 「スライド資料を作って」と形式を指定してプロンプトを書く。元にする資料があればアップロードする
  3. 出てきたスライドを見て、直したい点を続けて頼む
  4. [Export to Slides](英語版ヘルプの表記)で Google スライドに書き出し、社内の書式に合わせて仕上げる。PDF でも書き出せる
GeminiのCanvasでスライドを作る手順。Canvasを選ぶ、目的と枚数を書く、スライドに書き出す
Canvasで下書きし、書き出したあとはGoogleスライドで直します。

Gemini アプリのヘルプは、スライド資料など特定の形式を使わせたいときはプロンプトにその指示を入れるよう案内しています。例文は「…に関するスライド プレゼンテーションを作成して」です(Gemini アプリ ヘルプ「Canvas でドキュメントやアプリなどを作成する」、2026-10-20取得)。書き出しの手順は、日本語版のヘルプにはまだ載っておらず、英語版に載っています。

Geminiのスライド作成プロンプトの書き方:入れる4つの要素

Google は、Workspace の Gemini で効果的なプロンプトを書くときの要素を「ペルソナ」「タスク」「背景情報(コンテキスト)」「形式」の4つとし、全部でなくいくつか使えばよいとしています。聞き手、目的、ゴールを具体的に書くことも勧めています(Google ドキュメント エディタ ヘルプ「Learn about prompts for Gemini in Docs, Sheets, Slides, Vids & Forms」、2026-10-20取得)。

要素 スライドで書くこと 書く例
ペルソナ 誰として作るか あなたは製造業の営業担当です
タスク 何の資料を何枚で 新製品の提案資料を8枚で作って
背景情報 聞き手、目的、元の資料 聞き手は取引先の購買部長。目的は試験導入の合意
形式 1枚の文字量、構成、口調 1枚に要点3つまで。最後に次の一歩を置く

Coadexでは、最初から全部を作らせず、「構成案だけを出して」と頼んで目次を確かめてから、スライドにするよう勧めています。目次の段階で直すほうが、できあがったスライドを直すより手間が少ないためです。4つの要素の考え方はGeminiのプロンプトテンプレートでも説明しています。

そのまま使えるGeminiのスライド作成プロンプト例

[ ]の中を自社の内容に書き換えて、Canvas で使います(Coadexの例文)。

用途 プロンプト
構成案だけ [テーマ]のスライド資料の構成案を、8枚分の見出しと各スライドの要点3つで出して。聞き手は[相手]、目的は[目的]
提案資料 アップロードした商品資料をもとに、[業種]の会社向けの提案スライドを作って。課題、解決策、導入の流れ、費用の考え方、次の一歩の順で
社内報告 このメモをもとに、部長会で使う月次報告のスライドを5枚で作って。数字はメモの数字だけを使い、ないものは空欄にして
研修資料 [業務]を新入社員に教えるスライドを作って。専門用語を使わず、1枚に1つの手順だけを書いて
直し 3枚目の文字を半分にして、要点を箇条書き3つにして

数字が入る資料では「元の資料にない数字を入れない」と書き添えます。Gemini が埋めた数字は、出どころを確かめられないためです。社内の資料だけを根拠にスライドを作りたい場合は、NotebookLMのスライド作成の方法も使えます。

Googleスライドの中でGeminiを使うプロンプトは?

Google スライドでは、右上の「Gemini に相談」からサイドパネルを開きます。サイドパネルの Gemini は日本語でも使えます(ドキュメント エディタ ヘルプ「Google Workspace with Gemini の対応言語」、2026-10-20取得)。ただし、スライドそのものを生成する機能は、前述のとおりヘルプで英語のみとされています。日本語では、要約や画像づくりなどの仕上げに使います。

したいこと プロンプト(Google の例文)
資料を要約する このプレゼンテーションを 3 つの文章で要約してください
スライドの画像を作る このスライドに使う画像を作成して
ドライブの資料から作る(英語で使う機能) @meeting notes と @core team sync から、次のステップの概要を説明するスライドを作成して。

例文は「Gemini in Google スライドを活用する」と、Google Workspace「Google スライドのプレゼンテーション向け AI」から引きました。「@」を使うとドライブのファイルを材料にでき、[プレゼンテーションのスタイルに合わせる]で別の資料の形式に合わせられます。ウェブの情報を使うときは、プロンプトに「ウェブ検索を使用して」などの言葉を入れます。画像は[挿入]の[画像作成サポート]から作れますが、作った画像は Google スライドの中でだけ使えます(同ヘルプ)。画像のプロンプトでは比喩を避け、被写体、状況、背景を書くよう案内されています(ドキュメント エディタ ヘルプ「Gemini in Google スライドと Gemini in Google Vids で画像を生成、編集する」、2026-10-20取得)。

Googleスライドの中でGeminiを使う3つの場面。要約する、資料を参照する、画像を作る
まとまった枚数はCanvasで、仕上げはサイドパネルで行います。

作ったスライドを社外に出す前に確かめることは?

Google は、発表の前に資料に目を通して間違いがないか確かめ、医療・法律・財務の内容があれば法務と確認するよう案内しています(Google Workspace「Google スライドのプレゼンテーション向け AI」、2026-10-20取得)。

PowerPoint で仕上げたい場合のツールの選び方は、パワポを生成AIで作る方法で比べています。

よくある質問

Geminiのスライド作成は無料で使えますか

Gemini アプリの使用量上限の表では、Google AI プランなしの欄にも Canvas とスライドの生成に印が付いています。回数の上限はプランによって変わります。Google スライドの中の Gemini は、対象の Google Workspace プランか Google AI プランが必要です。

日本語のプロンプトでスライドを作れますか

Gemini アプリのヘルプには、日本語の「…に関するスライド プレゼンテーションを作成して」という例文が載っています。一方、Google スライドの中で1つのプロンプトから資料一式を作る機能は、ヘルプで英語のみと書かれています。日本語で一式を作るなら Canvas を使います。

CanvasのスライドをPowerPointで使えますか

英語版のヘルプに書かれている書き出し先は、Google スライドと PDF です。Google スライドに書き出したあと、Google スライドの機能で PowerPoint 形式にしてダウンロードします。書き出したあとは、レイアウトの崩れがないか確かめます。

スライドづくりの前に、どの仕事からAIを使えばよいですか

毎月同じ形で作る報告資料のように、繰り返しが多く、正解の形が決まっている仕事から始めると効果を確かめやすくなります。CoadexのAI活用セルフ診断で「社内の作業・AI活用」を選ぶと、作業時間の入力から、AIで減らせる時間の目安が出ます。

出典・参考資料