この記事はホームページから問い合わせが来ない原因と、直す順番の各論です。補助金を使ってホームページを作れるかを調べている経営者に向けて、制度の仕組みと申請前の注意点に絞って書いています。金額・締切は変わるため、必ず公式サイトの最新の公募要領で確かめてください。

小規模事業者持続化補助金でホームページは作れるか?

小規模事業者持続化補助金でホームページは作れます。ただし、ホームページの費用だけでは申請できず、ほかの販路開拓の経費と一緒に申請する 必要があります。

この補助金は、小規模事業者が経営計画を作り、販路開拓などに取り組む費用の一部を補助する制度です。ホームページの制作費は「ウェブサイト関連費」という経費区分に入ります。第20回公募の公募要領には、ウェブサイト関連費のみによる申請はできず、必ずほかの経費と一緒に申請するよう書かれています(小規模事業者持続化補助金事務局「第20回公募 公募要領(第8版)」、2026-10-04取得)。

なお、Coadexはこの補助金の申請の代行・支援は行っていません。

ウェブサイト関連費とは:対象になる費用・ならない費用

ウェブサイト関連費とは、販路開拓などのためのウェブサイトやECサイト、システムの開発・構築・更新・改修・運用に使う費用です。公募要領の例から、ホームページに関係するものを抜き出すと次のとおりです。

ウェブサイト関連費の対象と対象外。販売のためのサイト作成、相談費用、期間内に公開しないサイト
期間内に公開して販路開拓に使うことが前提です。
対象になる例 対象にならない例
商品販売のためのウェブサイトの作成や更新 ウェブサイトに関するコンサルティング・アドバイスの費用
効果や作業内容が明確なSEO対策 補助事業期間内に運用に至らなかったホームページ
掲載する宣材写真や、販売のための画像・動画の制作 すでに導入しているソフトウェアの更新料
顧客管理システムなどの構築 他社の商品を宣伝するためのホームページ制作費

ドメイン代やサーバー代について、公募要領に名指しの記述はありません。通信費は対象外とされているため、含めたい費用があれば、申請前に事務局か地域の商工会・商工会議所に確かめてください。

ホームページ制作の補助金で注意すべき5つのこと

公募要領をもとに、Coadexがホームページ制作に関係する注意点を整理しました。

  1. ほかの経費とセットで申請する:チラシや展示会への出展など、ほかの販路開拓の経費と組み合わせます
  2. 申請額の上限を確かめる:ウェブサイト関連費には、補助金全体とは別に申請額の上限があります。第20回では、前回までの「補助金交付申請額の4分の1まで」という決め方から、定額の上限に変わりました。金額は公募要領で確かめます
  3. 交付決定の前に発注・契約しない:交付決定日より前の発注・契約・支出は補助対象外です。採択の通知だけでは事業を始められません
  4. 期間内に公開して使い始める:補助事業の終了までにホームページを公開して販路開拓に使っていなければ、その費用は対象外になります
  5. 補助金は後払いと理解しておく:制作会社への支払いはいったん全額を自社で行い、実績報告のあとに補助金を受け取ります

さらに、一定額以上の費用で作ったウェブサイトは「処分制限財産」に当たり、通常は取得日から5年間、目的外の使用や処分が制限されます。

申請の流れと、商工会・商工会議所の役割は?

申請は事務局の電子申請システムで行い、郵送では受け付けていません。申請にはGビズIDのアカウントが必要で、取得には数週間程度かかります(公募要領、2026-10-04取得)。

申請の流れ。計画を作る、商工会で書類を受ける、電子申請する
商工会・商工会議所の書類には、申請とは別の締切があります。
  1. 経営計画と補助事業計画を作る:自社の強み、販路開拓の方法、ホームページで何をするかを書きます
  2. 商工会・商工会議所で「事業支援計画書(様式4)」を受ける:事業所のある地域の商工会か商工会議所に発行を依頼します。発行の受付には、申請締切より前の締切があります
  3. 電子申請する:計画と様式4などをそろえて申請します
  4. 交付決定後に発注し、期間内に公開する
  5. 実績報告と、終了1年後の事業効果等状況報告をする

社外の代理人だけで商工会・商工会議所に相談したり、様式4の発行を依頼したりすることはできない、と公募要領に明記されています。公式サイトは、商工会議所地区がr6.jizokukahojokin.info、商工会地区がofficial.jizokukanb.comです。

「実質無料」の勧誘に注意すべき理由

公募要領は、サービス内容とかけ離れた「高額なアドバイス料金」を請求する業者に注意するよう呼びかけています。第三者の支援を受けたのに、その相手と金額を計画書に書かなかった場合は、虚偽の報告として不採択や交付決定取消の対象になります。

商工会地区の事務局も、「キャッシュバック」「キックバック」「実質"無料"」などは不正行為の可能性があると注意を呼びかけています(小規模事業者持続化補助金事務局「補助金の不正受給等の不正行為に対する処分」、2026-10-04取得)。「補助金で実質0円でホームページを作れます」という勧誘は断る のが安全です。

補助金を待たずにホームページを整える方法は?

補助金は、申請から交付決定までの期間と、受付の時期に予定が左右されます。今のホームページを直すだけで済むなら、補助金を待たないほうが早く結果を確かめられます。

よくある質問

ホームページの制作費だけで申請できますか

できません。第20回公募の公募要領では、ウェブサイト関連費のみによる申請はできず、ほかの経費と一緒に申請するよう定められています。チラシや展示会への出展など、販路開拓のほかの取り組みと組み合わせて計画を作ります。

採択されたら、すぐに制作会社と契約していいですか

いけません。補助の対象になるのは交付決定日以降の発注・契約です。採択の通知だけでは事業を始められないと公募要領に書かれているため、交付決定の通知を受けてから契約します。

SNS広告やネット広告もウェブサイト関連費に入りますか

第20回公募では、インターネット広告やSNS広告は「広報費」に入ります。自社ホームページやECサイトで使う動画や写真の制作費は、ウェブサイト関連費で計上するとされています。区分ごとに上限や条件があるため、公募要領で確かめてください。

補助金を使うかどうか決める前に、今のサイトの課題を知りたい

CoadexのAI活用セルフ診断で「ホームページ・集客」を選ぶと、更新状況・FAQの有無・問い合わせの状況から、改善余地の目安が出ます。補助金を申請するかどうかを決める前の、優先順位づけに使ってください。

出典・参考資料