この記事は中小企業のAI導入の始め方の各論です。ChatGPT で報告書やメールの下書きを作っている社員と、社内の使い方の手順書を直したい担当者に向けて書いています。
ChatGPT Canvasの使い方は?今は「文章ブロック」で同じことをする
ChatGPT の Canvas は、2026年5月28日の更新で、最新モデル(GPT-5.5 Instant と GPT-5.5 Thinking)では使えなくなりました。文書を作って直す作業は、回答の中に出る「文章ブロック(writing blocks)」で行います。
OpenAI はリリースノートで、文章とコードの機能は回答の中の文章ブロックとコードブロックで使えるようになったと説明しています。有料プランの利用者は、旧モデル(レガシーモデル)を選べば、そのモデルの提供が終わるまでの期間限定で Canvas を使えます(OpenAI「ChatGPT release notes」、2026-10-20取得)。
| 使い方 | 今の扱い |
|---|---|
| 最新モデルで文書を作る・直す | 文章ブロックで行う |
| 最新モデルで Canvas を開く | できない |
| 有料プランで旧モデルを選んで Canvas を使う | 旧モデルの提供が終わるまでの期間限定 |
「Canvasで書いて」と頼む手順を社内の手順書に書いている会社は、文章ブロックの手順に書き換えておくと、新しく使う社員が迷いません。
ChatGPT Canvasとは:文章とコードを別の画面で直す機能だった
Canvas は、2024年10月に始まった、文章やコードを会話とは別の画面で編集する機能です。OpenAI の発表では、テキストを直接編集でき、ショートカットのメニューから長さの調整などを頼め、戻るボタンで以前のバージョンに戻せると説明されています(OpenAI「キャンバスが登場」、2026-10-20取得)。
文章用のショートカットは5つでした。
- 編集の提案:文章の中に提案とフィードバックを出す
- 長さの調整:文書を短く、または長くする
- 読者レベルの変更:幼稚園から大学院までの読者に合わせる
- 最終仕上げの追加:文法、明瞭さ、一貫性を確かめる
- 絵文字の追加:強調のために絵文字を足す
この発表ページの冒頭には、今の機能はリリースノートを見るよう案内が付いています。検索で上に出る解説記事にも、2026年5月より前の画面の手順がそのまま残っているものがあります。手順を読むときは、記事の更新日と、自分の画面のモデル名を見比べてください。

文章ブロックで文書を作る手順:4つの順番
文章ブロックは、メール、メッセージ、SNS の投稿、文書などの下書きを直接編集できる欄です。ChatGPT は、手直しや使い回しをしそうな文章を作るとき、文章ブロックに入れることがあります(OpenAI Help Center「Working with writing blocks and code blocks in ChatGPT」、2026-10-20取得)。
- 下書きを頼む。ヘルプの例文は「このメモを1ページの文書にして」(公式例の和訳)です。相手、目的、文字数を書き足すと、直す回数が減ります
- 文章ブロックを選び、文字を直接書き換える。数字や固有名詞の直しは、自分で打つほうが早く確実です
- 直したい部分を選んで、ChatGPT に直しを頼む。文書全体の書き直しも頼めます
- 長い文書は全画面の編集画面で開いて仕上げる。使える場合は、文書の下書きをライブラリに保存します

AI に頼んだ直しは、元に戻す・やり直すことができます。直した内容は少し時間をおいて会話と一緒に保存され、そのあとの質問では ChatGPT が最新の版を使います。2026年6月のリリースノートでは、長い文書を全画面で開く機能、ライブラリへの保存、ダウンロードへの対応が加わったと説明されています。
文章ブロックで使える書式は、太字と斜体、見出し、リンク、箇条書きと番号付きリスト、チェックリストです。
Canvasのショートカットは、文章ブロックでどう頼むか?
文章ブロックには、Canvas のような決まったショートカットのメニューの説明はヘルプにありません。直したい部分を選んで、言葉で頼みます。下の頼み方は、Canvas の5つのショートカットに当たる作業を文章で頼む例です(Coadexの例文)。
| Canvas のショートカット | 文章ブロックでの頼み方(例) |
|---|---|
| 編集の提案 | この文書を、取引先の部長が読む前提で読み直し、直したほうがよい箇所を3つ挙げて |
| 長さの調整 | 選んだ段落を、意味を変えずに半分の長さにして |
| 読者レベルの変更 | 専門用語を使わず、入社1年目の社員にわかる言葉に直して |
| 最終仕上げの追加 | 誤字、表記のゆれ、敬語の誤りだけを直して。内容は変えないで |
| 絵文字の追加 | 社外に出す文書なので、絵文字は使わないで |
頼み方の型はプロンプトの書き方で、同じ資料を何度も使う場合の進め方はChatGPTのプロジェクトの使い方で説明しています。
会社の文書づくりで使うときの注意点は?
文章ブロックで使える操作は、プラン、端末、ワークスペースの設定、モデル、提供状況によって変わります。社内で手順をそろえる前に、実際に使うアカウントで画面を確かめます。
- 一時チャットでは、直した内容が会話の終了後に残らないことがある。残したい文書は通常のチャットで作る
- 社外に出す文書は、送る前に人が数字、日付、固有名詞を確かめる
- 社名や個人名が入る資料を入れる前に、学習に使われない設定とプランを確かめる。設定はChatGPTに個人情報を学習させない設定にまとめています
- Canvas を使うために旧モデルを選ぶ運用は、旧モデルの提供が終われば続けられない。新しく手順を作るなら文章ブロックを前提にする
プランごとの違いはChatGPTの有料プラン比較で整理しています。
よくある質問
ChatGPTの無料プランでCanvasは使えますか
最新モデルでは、プランにかかわらず Canvas は使えません。OpenAI のリリースノートで、旧モデルを選んで期間限定で Canvas を使えるとされているのは有料プランの利用者です。無料プランで文書を作るときは、文章ブロックを使います。
Canvasで作った過去の文書はどうなりますか
OpenAI のリリースノートとヘルプには、過去に Canvas で作った文書の扱いは書かれていません。必要な文書は、今のうちに中身を開いてコピーし、社内の Word や Google ドキュメントに保存しておくと安心です。
Canvasを開くボタンが見当たりません
最新モデルを選んでいるためです。2026年5月28日の更新で、GPT-5.5 Instant と GPT-5.5 Thinking では Canvas が使えなくなりました。文書を作るときは、回答の中の文章ブロックを選んで直します。
社内のどの文書づくりからChatGPTを使えばよいですか
繰り返し作る定型の文書から始めると、効果を確かめやすくなります。CoadexのAI活用セルフ診断で「社内の作業・AI活用」を選ぶと、作業時間の入力から、AIで減らせる時間の目安が出ます。
出典・参考資料
- OpenAI「ChatGPT release notes」 https://help.openai.com/en/articles/6825453-chatgpt-release-notes(2026-10-20取得)
- OpenAI Help Center「Working with writing blocks and code blocks in ChatGPT」 https://help.openai.com/en/articles/20001246-working-with-writing-blocks-and-code-blocks-in-chatgpt(2026-10-20取得)
- OpenAI「キャンバスが登場」 https://openai.com/ja-JP/index/introducing-canvas/(2026-10-20取得)



